スポーツ疲労の対応策 2

4 疲労回復の食事

運動によって消費したエネルギーの補充と運動による疲労除去の食事

●糖質(炭水化物)の補給
運動で消費したエネルギーとは糖質であり、補充する必要がある。
糖質の量としては通常の練習レベルであれば、体重1s当たり0.7g以上が必要。
体重70kgの選手であれば、49g以上の糖質、カロリーでは200kcal以上の糖質の摂取が望ましい。
摂取するタイミングとしては、運動後15分以内までが最も多く体内に貯蔵できる。
糖質3,タンパク質1の割合で配合されているサプリメントなどの利用が有効。

●疲労回復を促進させる栄養素
:アミノ酸(BCAA):
運動前や運動中にアミノ酸を摂取すると、疲労の感知を遅らせることができ、運動中の疲労対策に効果的。
また、神経伝達物質に深い関係を持つビタミンB群やミネラルの補充も重要。
:クエン酸:
エネルギーを発生させるマシンの回転源がクエン酸。
また、クエン酸サイクルの回転にはビタミンB群,ビタミンCが欠かせません。
クエン酸は摂取してから約2時間しか活動しないので、分割的に摂取する。
:ブドウ糖:
ブドウ糖はグリコーゲンとして、筋肉や肝臓の中に蓄えられ運動するときのエネルギー源である。
運動前のブドウ糖や砂糖などの大量摂取は体が一時的にだるくなってしまうのでしない。
運動後もブドウ糖を補給する。

5 疲労状態の把握

疲労状態は自分自身で把握しなくてはなりません。
●起床時の心拍数
起床時に寝床の中で脈拍を測定する。(15秒測り4倍する)。疲労状態が高まると心拍数が上昇する。
目覚めたときの疲労感,倦怠感,体重や体温の変化,などをメモする。
●練習終了してから10分後の心拍数
強度の練習で息が切れて、10分後でも通常状態に収まらない場合にはオーバートレーニング。 インターバルトレーニングは疲労物質に対する抵抗力を高めるトレーニング。
●食欲低下や睡眠障害は疲労の赤信号
慢性的な疲労状態では、食欲が低下したり熟睡できなくなる。

6 休養のとり方

トレーニングの効果は週に1〜2日では現状維持、週3日からは効果が上がるが、 5日以上になるとスポーツ傷害の発生頻度が急激に高くなる。休養も練習の一環です。

7 疲労を回復させる入浴方法

*注意点
食事の直後は消化不良を起こす、最低でも食後1時間以内の入浴は避ける。
運動直後の入浴(40℃以上の場合)も疲労回復を阻害するので避ける。
発汗作用があるので、十分な水分補給をする。
●実施方法1  =通常入浴=
37〜40℃の低温で20〜30分程度の半身浴が効果的。
血液が体内を一巡するのに約1分間かかりるので、20分間の入浴で暖かい血液が約20回循環する。
これによって各臓器が温まり、体内の代謝能力が高まる。
●実施方法2  =反復浴=
半身浴で42℃以上のお湯に3分間つかり、湯船から上がって5分間休憩する。
これを1セットとして3セット行います。身体負担が少ない。 
●実施方法3  =温冷交代浴=
温浴と冷浴を交互に入浴し代謝を高める入浴方法、高血圧の選手は禁止
シャワーを使用して部分的に行うことも可能。42℃以上のお湯を疲労感のある部位に3分程度かけた後、 18℃前後の冷水を数十秒かけることを5回行う。
この方法は慢性的なケガにも効果的で、たまに痛む古傷などにも有効。

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参考:試合時の補給について(個人的なものですが参考になればどうぞ)

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