ドリブル突破の成功率を上げるポイント −第116号−

技術レベル:★★★★★
ドリブルの仕方は、使う場所によって異なります。
サイドの場合は、スピードで突破したり、相手の重心の逆を取ったり、フェイントを駆使するなど、色々なことができます。
これに対し、センターの場合は、あまりごちゃごちゃしたフェイントは使えません。
スピードや重心の逆取りなど、シンプルな方法でなければ、突破は難しいでしょう。
また、プレーヤーによっても、ドリブルの仕方は異なります。
私の場合は、サイドでのドリブルが多いのですが、スピードがないため、スピード勝負では勝率が低くなってしまいます。
また、特別当たりに強いわけでもないので、強引に突破していくこともできません。
ですので、相手の重心の逆を取ったり、フェイントを使ったドリブルになります。
これが、私のドリブルスタイルです。
私の知人に、スピードがあり、当たりにも強いプレーヤーがいます。
私達は、「化け物」と呼んでいます(笑)
彼の場合は、スピードと体の強さを活かして、強引に突破していくことができます。
フェイントを使わなくても、相手の重心の見極めとドリブルのコース取りがしっかりしていれば、2〜3人くらいは簡単に突破できてしまうのです。
これが、彼のドリブルスタイルです。
また、別の知人は、ワザと相手の集まっている方へドリブルしていきます。
そして、密集地帯の中、DFとDFの間を細かいタッチですり抜けていきます。
もちろん、毎回成功するわけではありませんが、成功すれば2〜3人を一気に抜き去ってしまいます。
これが、彼のドリブルスタイルです。
このように、ドリブルのスタイルは、プレーヤーによって様々です。
自分と相手の力関係で、どんな方法が通用するかが決まってくるのです。
例えば、私でも、2つくらいカテゴリを落とせば、「化け物」になることができるかもしれません(笑)
また、「化け物」の彼も、上のカテゴリに行けば、今のままで通用するかどうか分かりません。
よく、「どうすればドリブルで抜けるようになりますか?」というご相談をいただくのですが、「こうすれば抜ける」という法則じみたものはないと思います。
自分で考え、実戦で試していくことで、自分なりのスタイルを見つけていくものだと思います。
ただ、どんなスタイルであっても、ドリブル突破の成功率を上げるポイントが1つあります。
それは、『相手をよく見ること』です。
ドリブルの苦手なプレーヤーは、相手DFと1対1になると、どうしても意識がボールに行ってしまいます。
また、焦っているのか、早く勝負をつけたいのか、相手の体勢もお構いなしに、こちらから仕掛けていきます。
相手の体勢が崩れていない所に勝負を仕掛けても、負けることは目に見えています。
そうならないためにも、相手をよく見て、相手の体勢を把握することが大切なのです。
【1.相手を見るタイミング】
まず相手を見るタイミングですが、ボールを持ってからでは遅過ぎます。
パスが出されて、ボールがあなたの方へ向かっている時には、もう間接視野で相手を見ていなければなりません。
では、この時、間接視野で何を見るかというと、『相手との間合い』と『相手のスピード』です。
相手は、有利な体勢で守備をしたいため、ボールの移動中にできるだけ間合いを詰めようとします。
あなたがパスを受けた時には、相当な距離まで相手が近付いているはずです。
ボールを持った時に初めて相手を見たのでは、その間合いの近さに慌ててしまうでしょう。
ボールの移動中に、相手との間合い、相手がどれくらいのスピードで近付いているのかを間接視野で見ておけば、ボールを持った時に慌てることがなくなるのです。
【2.相手を見るポイント】
では、ボールを持った時、相手の何を見ればいいのでしょうか?
ズバリ、『相手の重心』です。
どんな優れたDFでも、重心の逆を取られたら、簡単にかわされてしまいます。
上手いDFは、左右どちらにでも対応できるように構えていますが、ボールを動かしたり、ステップを踏んだりすることで、重心を一方によせることができます。
その瞬間に、重心の逆方向へボールを運び、スピードアップすることで、突破することができます。
ただし、言うのは簡単ですが、そう簡単にできるわけではありません。
重心の見極めは、理屈よりも感覚的な要素が強いため、1対1などの対人練習を積み重ねて身に付けていくしかありません。
初心者プレーヤーは、まずパスを受ける前に、相手との間合いを把握することから意識してみてください。
これだけでも、だいぶ落ち着いてパスを受けられるようになると思います。
上達には、「自分で考え、実践する」ことが不可欠!!
この情報を、自分で考える上でのヒントにしていただければ幸いです(^−^)
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