カカのようなドリブルをするには? −第122号−

技術レベル:★★★★☆
<けいおんさんからの質問>
カカー選手のドリブルってすごいですよね。
僕もカカー選手みたいなドリブルしたいのですが、コツや練習方法を教えてください。
出来ればカカー選手のドリブルの解説を教えてください。
・・・・・・
けいおんさん、ありがとうございます。
ブラジル代表の中心であるカカ選手。
技術が高く、スピードがあり、体も強い!
まさにスーパープレーヤーですね。
まずは、カカ選手のドリブルをご覧下さい。
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カカ選手のドリブル
カカ選手のドリブルは、スピードに乗って、スルスルと抜いていくスタイルが特徴的です。
スピード、ボディバランス、ボールコントロールのレベルが高い上に、間合いの取り方が絶妙で、相手の重心を見極める能力も備わっているため、相手DFは、不思議なくらい何もできないまま抜かれているように見えます。
これは、カカ選手の能力の高さ起因する部分が大きいので、残念ながら個人の努力でカバーできる範囲を超えていると思います。
では、カカ選手のドリブルから学べることは何も無いのか?と言うと、そうではありません。
カカ選手も、ただスピードが速いだけでは、あのようにスルスルと抜けていくことはできないでしょう。
カカ選手が、フェイントも使わずにスルスルと抜いていけるのには、ある秘密があるのです。
ポイントは、スピードに乗る前のドリブルにあります。
では、もう一度カカ選手のドリブルをご覧下さい。
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カカ選手のドリブル
いかがでしょうか、何か気が付きましたか?
答えは、『スピードの緩急』です。
カカ選手は、スピードの乗った状態から一度スピードを緩め、ワザと相手を追い付かせています。
そして、相手がつられてスピードダウンしたタイミングを見計らって、一気に加速!
そのまま相手を置き去りにしています。
このようなスピードの緩急を使ったドリブルを『チェンジ・オブ・ペース』と言います。
実はこれ、ラグビーでもよく使われるテクニックらしく、非常に分かりやすい動画があったので紹介します。
ラグビーのチェンジ・オブ・ペース
※この動画は、少年サッカーコーチのNABOさんから教えていただきました。
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親子のためのジュニアサッカーコーチング
いかがでしょうか、カカ選手のドリブルと共通する部分が見えたのではないでしょうか?
では、チェンジ・オブ・ペースを踏まえて、カカ選手のドリブルをご覧下さい。
カカのチェンジ・オブ・ペース 3本立て
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カカのチェンジ・オブ・ペース1
カカのチェンジ・オブ・ペース2
カカのチェンジ・オブ・ペース3
【チェンジ・オブ・ペースのポイント】
チェンジ・オブ・ペースは、スピードの緩急を使って相手を抜くドリブル法ですので、特別難しいボールタッチが必要なわけではありません。
スピードアップで相手を置き去りにするので、足が速くなければならいかと言うと、そうでもありません。
もちろん、足が速いに越したことはありませんが、それよりも大切なのは『緩急のタイミング』です。
つまり、相手のスピードが緩んだり、足が止まったタイミングに合わせてスピードアップできるかです。
そのためには、顔を上げ、ドリブルしながら相手の体勢を見極めるスキルが必要になります。
ドリブラーと呼ばれるプレーヤーは、総じてドリブル時の姿勢が良いものです。
これは、ドリブルしながら相手の体勢を見極めるために、顔が上がっているためです。
また、視点を高くし、相手の全身を視界に入れるために、背筋も伸びています。
チェンジ・オブ・ペースに限ったことではありませんが、タイミングよく仕掛けるためには、ドリブル時に顔を上げ、相手を観察することが大切です。
【チェンジ・オブ・ペースの使いどころ】
カカ選手とラグビーの動画からも分かるように、チェンジ・オブ・ペースを使うには、ある程度のスペースが必要です。
また、相手DFにピッタリ付かれている状況ではなく、ドリブルしているところへ相手が寄ってくる状況で使っています。
以上のことを勘案すると、チェンジ・オブ・ペースの使いどころは、カウンター時や守→攻に切り替わる時であることが分かります。
相手がゴール前に引いて、守りを固めているような状態では使えないため、使いどころを押さえておきましょう。
以上、カカ選手のドリブルの秘密である『チェンジ・オブ・ペース』について見てきました。
繰り返しになりますが、カカ選手は圧倒的な能力の高さを持っています。
そして残念ながら、それは個人の努力でカバーできる範囲を超えていると思われます。
しかし、ドリブル時の姿勢、仕掛けのタイミング、技術の使いどころなどは、大いに参考になると思います。
まずは、映像を観てカカ選手のプレーを研究し、目を閉じれば思い浮かぶくらいにイメージを焼きつけましょう。
そして、そのイメージを普段の練習に活かしていきましょう。
上達には、「自分で考え、実践する」ことが不可欠!!
この情報を、自分で考える上でのヒントにしていただければ幸いです(^−^)
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