生涯現役・親睦第一・勝敗第二のサッカー活動を通じ人生の生き甲斐を満喫する60歳以上のサッカーチームです。
目標達成の確率を高める方法 −第124号−
技術レベル:★★★☆☆ 毎年この時期のメルマガは、目標設定について書いています。 目標設定をする習慣のない人は、「そんなに目標設定が重要なんですか?」と思うかもしれませんが、重要なんです。 同じ1年という時間を過ごすなら、目標設定をして過ごした方が成長度合が高い、と私は考えています。 【適切な目標設定】 ただし、闇雲に目標設定をしても達成できる見込みは薄くなってしまいます。 目標を達成するためには、『適切な目標設定』をする必要があります。 昨年末のメルマガでも紹介しましたが、適切な目標設定のためのポイントは次の4つです。 1.紙に書いて毎日見る 2.大きな目標を細分化する 3.目標を見直して、「それは本当にやりたい事なのか?」を確認する 4.期限を決める ※詳しくは、こちらをご覧下さい。 ↓↓↓↓↓ 【適切な目標設定のための4つのポイント】 このような目標設定の仕方は、ビジネスの分野でよく目にしますが、実はサッカー界でも活用されています。 例えば、元日本代表の中村俊輔選手。 中村選手のサッカーノートは有名ですが、そのノートの中で綿密な目標設定をしています。 中村選手の場合、次のように目標を細分化して設定しています。 短期・・・1年後の目標 中期・・・3年後の目標 長期・・・それより先の目標 例えば、プロになったばかりの頃は、次のような目標をサッカーノートに書いていたそうです。 短期・・・Jリーグに慣れる 中期・・・10番をつけてレギュラーに定着する 長期日本代表に入る そして、「そのためには、何をすればいいか?」を週単位で考え、練習しているそうです。 <察知力 中村俊輔著>より 高校サッカーの強豪 流通経済大柏高校のサッカー部監督である本田裕一郎氏も、そんな一人です。 本田監督の場合は、「目標設定シート」というツールを使って、選手たちに目標設定をさせています。 このシートには、次のような書き方のルールがあります。 1.PCや携帯で打つのではなく、自分の手で目標を紙に書く 2.大目標を細分化して、今週行うことを決める 3.常に見える所に何枚も書いて貼る 冒頭で紹介した適切な目標設定のための4つのポイントと同じですね。 選手は、このルールに沿って書いたシートを本田監督に提出します。 例えば、「あるチームに勝つ」という大目標のために、「今週はシュート練習を100本行う」と書いてあったとします。 本田監督は、シートを見て、「今週行うこと」がより現実的かつ効果的になるようにアドバイスを書いて返します。 例えば、「100本は無理な計画だから、50本にする」とか、「20本決めたら帰っていいことにする」といった具合です。 このようにして、選手たちの目標達成をサポートしているのです。 <高校サッカー勝利学─“自立心”を高める選手育成法 本田裕一郎著>より ここで冒頭の質問に戻るのですが、あなたは、年末年始に立てた今年の目標を覚えていますか? 多くの人が、今年立てた目標を達成できない最大の理由は、目標を忘れてしまうからです。 どんな目標を立てたのか忘れた人は、まだマシな方。 大半は、目標を立てたことすら忘れてしまうのです(笑) バカみたいな話ですが、事実です。 そのため、適切な目標設定の4つのポイントの中には、「紙に書いた目標を毎日見る」という作業が含まれているのです。 これを実践するだけでも、毎日の目標に対する意識が変わってきますが、今回はさらに効果的な方法をお送りします。 【目標達成をさらに加速する方法】 それは、「毎日目標を10個書く」という方法です。 まず、達成したい目標を思いつくままに10個書き出します。 そして、その中で最も重要だと思われる一つの目標にマル印をつけます。 「最も重要な目標」とは、それが達成できれば、他の目標も達成できるような目標を指します。 例えば、次のような目標があったとします。 ・ドリブルを上達させる。 ・チーム内でレギュラーを獲る。 ・××大会で優勝する。 これら中で、「ドリブルを上達させる」が達成できれば、「チーム内でレギュラーを獲る」ことができ、「××大会で優勝する」ことができるかもしれません。 つまり、これらの中では、「ドリブルを上達させる」ことが最も重要な目標になります。 最も重要な目標が決まったら、今度は、「その目標に一歩でも近付くためにできること」を書き出します。 どんな小さな行動でもOKです。 思いつくだけ書き出しましょう。 どんなに立派な目標を立てても、それに向かって行動しなければ、達成することはできません。 目標達成に向けて、最初の一歩を踏み出しやすいようにするのが、この作業の目的です。 目標を「大きな壁」とすると、この作業は、「壁を登るための階段」を作るようなものだと考えれば、イメージしやすいと思います。 このような毎日の小さくても地道な行動が、大きな目標達成につながっていくのです。 この作業を毎日行うのは少し手間ですが、慣れてくれば、それほど負担になることはないと思います。 実は、この方法は私のオリジナルではなく、以前紹介した経営コンサルタントの神田昌典さんの目標設定法です。 <非常識な成功法則 神田昌典著> 私自身で実践してみたところ、日々の行動が、より目標を意識したものになりました。 非常に効果的な方法だったため、今回紹介させていただきました。 【目標を紙に書く効果】 毎日のコツコツとした行動の積み重ねが、大きな目標達成につながっていきます。 こんなことは、誰でも分かっていることですが、目標に近付いている実感ができなければ、行動を継続することは難しいでしょう。 このため、多くの人は、道半ばで挫折してしまうのです。 「紙に書く」ことで、目標と達成するプロセスを視覚化することができます。 すると、小さな行動でも、目標に近付いている実感ができ、行動を継続することができるようになるのです。 このように、「目標を紙に書くこと」には、目標を忘れないようにする効果と共に、目標達成に向けた行動を継続できるようにする効果もあるのです。 紙に書くだけなので、必要なのは少しの時間だけです。 お金がかかるわけでもありませんし、その他のリスクが伴うわけではありません。 多くの著名人が活用しているこの習慣を、身に付けない手はないのではないでしょうか? 上達には、「自分で考え、実践する」ことが不可欠!! この情報を、自分で考える上でのヒントにしていただければ幸いです(^−^) ←前の記事に <サッカー上達法・目次>にもどる 次の記事に→