生涯現役・親睦第一・勝敗第二のサッカー活動を通じ人生の生き甲斐を満喫する60歳以上のサッカーチームです。
ドリブルを使う際、意識してはいけない事とは? −第126号−
技術レベル:★★☆☆☆ 「意識しなくても、できなければならない事」というのは、主に技術に関する事になります。 【ボールタッチ】 まずボールタッチに関してですが、試合中、「どこでボールタッチするか?」ということを意識しながらドリブルしているトッププレーヤーはいません。 そんな事を意識していては、試合でドリブルを使うことはできなくなってしまいます。 「ボールタッチを意識しなければドリブルできない」という人は、意識しなくても状況に応じたボールタッチができるよう練習し、技術を定着させる必要があります。 技術を定着させる練習法には、「ドリル」が有効です。 例えば、次のような練習があります。 ・マーカーを5〜6つほど並べて、その間をジグザグにドリブルする練習 ・マーカーを2つ並べて、8の字にドリブルする練習 これらの練習は、次のようなことに注意して行ってください。 1.色々な部分を使ってドリブルする。 2.ボールを直視せず、周辺視野を使ってドリブルする。 また、以前は、こういった練習は「スピードよりも正確性が大切」と言われ、ミスをしないスピードで行われていましたが、現在は「トップスピードで行うこと」がトレンドのようです。 私も、実戦に役立てるための練習という意味では、現在のトレンドに賛成です。 ただし、まったくの初心者は、いきなりトップスピードではできませんから、最初はゆっくり行い、徐々にスピードアップしていきましょう。 【相手の体勢】 1対1の場面でドリブルを仕掛ける場合、フェイントやスピードの緩急で、相手の体勢を崩す必要があります。 そのためには、ドリブルしながら「相手の体勢がどうなっているのか」を把握しなければなりません。 すると、ドリブルで相手を抜く一連の流れは、次のようになると考えがちです。 <相手の体勢を観察する → どう動くか考える → 実際にアクションを起こす> そして、「じゃあ、まず相手の体勢をよく観察しなきゃ」という結論に達します。 しかし、実際の流れは全く違います。 「試合中、ドリブルできれいに相手を抜けた」という経験がある人は、その場面を思い返してみてください。 その時、あなたの体はどんな風に動きましたか? おそらく、「無意識に体が動いた」のではないでしょうか? そうなんです。ドリブルで相手を抜ける時というのは、無意識に体が動く時なんです。 「相手の体勢がこうだから、こう抜いていこう」などと、いちいち考えてはいないのです。 こう聞くと、「じゃあ、ドリブル突破というのは運次第ということですか?」と疑問に思う人もいることでしょう。 ドリブル突破は、運ではありません。実力です。 「ドリブラー」と呼ばれるドリブルの得意なプレーヤーがいます。 彼らは、相手の体勢を意識して観察しているわけではありません。 彼らは、相手の体勢を把握するために、相手の体勢を「見ている」のではなく、「感じている」のです。 つまり、ドリブラーは、相手の体勢を把握する感覚が優れているのです。 こういった感覚は、対人練習を数多く繰り返すことで身に付けることができます。 対人練習の代表的なものが、1対1です。 「1対1は、ドリブルしか選択肢がないので、判断力が身に付かない」という意見もありますが、私は非常に効果的な練習だと考えています。 ドリブルしか選択肢がないため、嫌でも目の前の相手を抜くしかありません。 相手もパスを気にせず、抜かれないこと、ボールを奪うことだけを考えればいいので、積極的な守備をしてきます。 その結果、対人動作に欠かせない要素を身に付けることができます。 例えば、次のような要素です。 ・相手の体勢を感じる能力 ・ボールを取られない間合い ・フェイントを仕掛ける間合い ・ドリブルの緩急 ・ボールキープのための身体の使い方 など もちろん、試合中は、「目の前の相手だけ気にしていればいい」という訳にはいきません。 しかし、練習の目的を認識した上で行えば、非常に良い練習になるはずです。 今回は、試合でドリブルを使う際、「意識しなくても、できなければならない事」についてお送りしました。 主に技術に関する事になるので、練習すれば、誰でもある程度のレベルまでは身に付きます。 次回は、「意識するべき事」についてお送りしたいと思います。 上達には、「自分で考え、実践する」ことが不可欠!! この情報を、自分で考える上でのヒントにしていただければ幸いです(^−^) ←前の記事に <サッカー上達法・目次>にもどる 次の記事に→