ドリブルを使う際、意識しなければならない事とは?(2) −第128号−

技術レベル:★★★☆☆
試合でドリブルを使う際、意識しなければならない事の2つ目は、『リスクマネジメント』です。
ドリブル(特に突破のドリブル)は、ボールを失うリスクの高いプレーです。
ドリブルの失敗で相手ボールになり、カウンターを受けて失点・・・
こうなってしまうと最悪です。
こうった事態を避けるために、ドリブルでボールを失った時は、その被害を最小限に留める努力をしなければなりません。
リスクマネジメントには、3つの方法があります。
1.ドリブルを使う場所を考える(ドリブルをする前に行う)
2.プレーをやり切る(ドリブル中に行う)
3.攻守の切り替え(ボールを失った後に行う)
では、1つずつ見ていきましょう。
【1.ドリブルを使う場所を考える】
1つ目は、前回も解説した「ドリブルを使う場所」です。
適切な場所でドリブルを使うことで、ドリブルの効果を最大にし、リスクを最小にすることができます。
例えば、突破のドリブルであれば、アタッキングサードが適切な場所になります。
タメを作るドリブルであれば、ハーフウェイラインから相手陣地側が適切な場所になります。
詳しくは、前号を参照してください。
<ドリブルを使う際、意識しなければならない事とは?(1)>
ドリブルを使う場所を考えることは、ボールを失う前にかけておく保険みたいなものですね。
【2.プレーをやり切る】
2つ目は、ドリブル中に判断することで、「プレーをやり切ること」です。
試合では、ドリブル突破が上手くいかず、「このままいくと、相手にボールを奪われてしまう」ということがあります。
例えば、「サイドで縦方向へドリブルし、相手をスピードで振り切ろうと思ったが、逆に体を寄せられ追い込まれてしまった」というケース。
センタリングを上げるコースは、相手にふさがれている・・・
そのまま直進すれば、ゴールラインを割ってしまう・・・
かと言って、切り返しで相手の逆を取るだけの間合いもない・・・
このような状況で、ボールを大事にしようと思って切り返せば、相手にタダでボールを渡してしまうようなものです。
では、どうしたら良いのでしょうか?
このような状況では、「正確性を欠いてでも、プレーをやり切る」ことが大切です。
例えば、「無理やりセンタリングを上げて相手に当てる」という選択肢があります。
この場合、相手に当てたボールがそのままタッチラインやゴールラインを割れば、マイボールで再開できます。
こうなれば、追い込まれた状況から、もう一度仕切り直しができるため、儲けものです。
ただし、これは上手くいった場合の話。
相手に当てたボールが跳ね返り、自分に当たってラインを割ることもあります。
この場合は、相手ボールになってしまいます。
「作戦失敗か?」と言うと、そうではありません。
ラインを割ることで、一度プレーを切ることができます。
プレーを切ることで、味方が守備体勢を整える時間を稼ぐことができます。
その結果、相手のカウンターを防ぐことができるのです。
中には、「相手にボールを当てる自信が無い」という人もいるでしょう。
そんな人には、「そのまま縦方向にスピードアップし、ドリブルでゴールラインを割る」という選択肢もあります。
この場合も、相手ボールになりますが、一度プレーを切ることで、カウンターを防ぐ効果があります。
このように、「このままいくと、相手にボールを奪われてしまう」という状況では、「正確性を欠いてでも、プレーをやり切る」ことで、リスクを回避することができるのです。
一種の『マリーシア』ですね。
【3.攻守の切り替え】
3つ目は、実際にボールを失った後のプレーで、「攻守の切り替えを素早くすること」です。
つまり、「ドリブルを失敗してボールを失った瞬間、すぐに頭を切り替え、ボールを取り返しに行く」ということです。
これは、「自分で責任を取る」というメンタル的意味合いもありますが、戦術的に見ても効率が良いのです。
あなたがドリブルを失敗してボール失った時、ボールを持った相手プレーヤーの一番近くにいるのは誰ですか?
そう、あなたです。
ボールを奪われたら、すぐに頭を切り替え、あなたが第一DFになってプレッシャーをかけます。
その結果、ボールを取り返すことができれば儲けもので、二次攻撃につなげることができます。
ボールを取り返すことができなくても、相手に正確なプレーをさせなかったり、相手の攻撃を遅らせることで、相手のチャンスを潰すことができます。
このように、攻守の切り替えを素早く行い、奪われた本人が第一DFになることは、メンタル的にも戦術的にも大きな効果があるのです。
以上、ドリブルを使う際に意識しなければならない事について見てきました。
今回2週連続でお送りしたのは、個人戦術レベルの話になります。
レベルの高い環境でプレーするのであれば、こういった個人戦術レベルの事は、無意識でできなければなりません。
これに加え、さらにチーム戦術が絡んでくるため、そちらを意識しなければならないからです。
技術と同様、個人戦術も、意識しながら練習していくことで、無意識でできるようになります。
まずは、個人戦術を「知識」として学び、実践しながら「習慣」にしていきましょう。
上達には、「自分で考え、実践する」ことが不可欠!!
この情報を、自分で考える上でのヒントにしていただければ幸いです(^−^)
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