生涯現役・親睦第一・勝敗第二のサッカー活動を通じ人生の生き甲斐を満喫する60歳以上のサッカーチームです。
試合で有効なドリブルの使い方とは? −第136号−
技術レベル:★★★★☆ あなたは、「ドリブルが上手いプレーヤー」と聞いて、どんなプレーヤーを思い浮かべますか? 1人で何人も抜いていくことのできるプレーヤー、例えば、メッシ選手やカカ選手、エトー選手といったプレーヤーを思い浮かべませんでしたか? 確かに、突破力のあるプレーヤーは、ドリブルの上手いプレーヤーと言えます。 多くの人が、こういったプレーヤーに憧れ、目標にします。 しかし、ドリブルの上手さの定義とは、突破力だけではありません。 ドリブルが上手いプレーヤーとは、ドリブルの「使い方」が上手いプレーヤーのことを言います。 今回は、有効な使い方という視点でドリブルを考えてみましょう。 <1.用途に応じた使い分け> ドリブルには、2通りの使い方があります。 (1)突破のドリブル 1つは、冒頭でも触れたような突破の使い方です。 ドリブルで相手を抜くことができれば、大きなチャンスになります。 目の前が開けることで、シュートや決定的なパスなど、非常に有利な選択ができるようになります。 また、相手の守備陣形を崩す効果もあります。 ドリブルで相手を抜くと、守備側にとっては、そのままフリーでドリブルさせ続けるわけにはいきません。 別のDFが対応することになります。 すると、そのDFがマークしていた味方プレーヤーのマークが空きます。 そこで、マークの空いた味方プレーヤーのカバーを、また別のDFが行います。 このように、DFにとっては、マークの受け渡しを行わなくてはならない状況になります。 DFがマークを受け渡す瞬間は、マークがずれやすいため、オフェンスにとってはフリーになるチャンスです。 この時、フリーになった味方をうまく使うことができれば、そこから相手の守備を崩す糸口にすることができます。 このように成功すればビッグチャンスにつながる突破のドリブルですが、失敗の確率が高いのも事実です。 使い所を誤り、悪いボールの奪われ方をすると、一気にピンチになっていまうので、注意が必要です。 (2)タメを作るドリブル もう1つは、タメを作る使い方です。 数的不利の状況であっても、2人、3人と抜いていくことができれば一番良いのですが、メッシ選手でも、常にそんなプレーばかりできるわけではありません。 しかし、数的不利だからと言って、、バックパスばかりしていたのでは、いつまでたってもチャンスは作れません。 サッカーでは、相手ゴールに近付くほど、オフェンス側が数的有利の状況になることが少ないからです。 そういった時に、一定時間ボールをキープし、味方が上がってくる時間を稼ぐのがタメを作るドリブルです。 タメを作るドリブルには、2つの方法があります。 1つは、無理に突破にかからず、相手と適当な間合いを取り、けん制する方法です。 オフェンス側にとって、ドリブルで最も抜きやすいのは、相手が飛び込んで来た瞬間です。 そのため、DFは、オフェンスにある程度の間合いを取ってボールを持たれると、無闇に飛び込めないのです。 もう1つは、相手とボールの間に自分の体を入れてキープする方法です。 これは、FWのポストプレーに代表されるように、相手ゴールに近い位置でタメを作る場合に使われます。 この方法は、こちらで詳しく紹介していますので、参照してください。 ↓↓↓↓↓ 【相手を背負うプレーのコツ】 ボールを持っていれば、相手が寄ってくるのがサッカーです。 タメのドリブルで、相手を2人、3人と引き付けることができれば、その分、上がって来た味方をフリーにすることができます。 また、タメを作るのが、相手のゴールに近いほど、より大きなチャンスにつながりやすくなります。 <2.自分の能力に合ったスタイル> ドリブルには、色々なスタイルがあります。 例えば、サイドでスピードを使って振り切るスタイル、中央で相手をいなしてタメを作るスタイル、ゴール前でかわしてシュートやラストパスにつなげるスタイル・・・ そして、ドリブルのスタイルは、その人の能力(技術、フィジカル)が大きく関わっています。 自分の能力に合ったスタイルを取ることが、最も効果的にドリブルを使うコツだと思います。 例えば、スピードに自信の無いプレーヤーが、長友佑都選手のようにスピードで振り切るスタイルを取ろうと思っても、上手くはいかないでしょう。 また、DFを抜いた後に、長くボールを持っていると、相手に追いつかれてしまいます。 そのため、あまり長い距離をドリブルするのにも向いていません。 こういったプレーヤーは、スピードが重要ではないスタイル(例えば、中央で相手をいなしてタメを作るスタイルなど)を取った方が、有効なドリブルの使い方ができるでしょう。 こう聞くと、「そんなの当たり前のことじゃないか」と思う人も多くいるでしょう。 しかし、現実には、自分の能力に合わないスタイルを一生懸命追い求めている人が、意外に多いのです。 特に、スピードが重要なスタイルに憧れる人が多いように感じます。 確かに、スピードで2人、3人と置き去りにしていく姿は、見ていて痛快です。 しかし、スピードに自信がないプレーヤーが、スピードが重要なスタイルを目指しても、その分野で大成することは難しいでしょう。 このようなプレーヤーには、もっと自分自身を活かせるスタイルがあるはずです。 あなたの追い求めているドリブルスタイルは、あなたの能力に合っているでしょうか? 一度見直してみましょう。 上達には、「自分で考え、実践する」ことが不可欠!! この情報を、自分で考える上でのヒントにしていただければ幸いです(^−^) ←前の記事に <サッカー上達法・目次>にもどる 次の記事に→