DFが緊張する瞬間!! −第109号−

技術レベル:★★★☆☆
インターセプトやルーズボールの処理で難しい点は、3点あります。−第109号−
【1.不規則なバウンドへの対応】
基本的に浮き玉を処理する時は、ボールが地面に着いた瞬間に上から抑えるようにトラップしたり、放物線を描いて落ちてきた所を胸やももでトラップします。
味方からのパスは、あなたに対して取りやすいボールが来るため、浮き玉のボールでも基本技術が身に付いていれば比較的簡単にトラップできます。
しかし、インターセプトしたり、ルーズボールを拾う時はそうはいきません。
こういったボールは、あなたに対して出されているボールではありません。
マイボールにするには、相手に渡る前にいち早くボールに寄らなくてはなりません。
そのためには、コントロールしやすいタイミングまで待っているわけにはいかないのです。
つまり、あなたが対応するタイミングでは、不規則なバウンドになっているなど、処理しづらいボールになるのです。
バウンドして腰の高さまで上がってきたボールを腹で抑えて対応するなど、とっさの対応能力が求められます。
【2.ボールを迎えに行く】
インターセプトやルーズボールを拾うには、相手よりも先にボールに寄ってトラップしなければなりません。
そのためには、ボールを待っているのではなく、ボールを迎えに行く必要があります。
つまり、↓こうなります。
  ボール → ← あなた
このような状況では、ボールの勢いを吸収するのが難しく、トラップが大きくなってしまいがちです。
しかし、トラップが大きくなると、相手に奪われてしまいます。
インターセプトやルーズボールを拾うには、不規則なバウンドのボールを迎えに行き、適確なトラップでマイボールにしなくてはならないのです。
DFにも高度なトラップ能力が必要な事がお分かりいただけると思います。
【3.「ミスしたら失点」というプレッシャー】
DFはFWやMFと違い、ミスしたら即失点につながるというプレッシャーにさらされています。
単純なトラップやパスでも、ミスれば即失点になるため、一つ一つのプレーを慎重に行わなくてはなりません。
そのような状況で、上記のような高度なボールコントロールをする必要があるのです。
試合経験の少ないプレーヤーが、緊張してしまうのも無理はないでしょう。
このような状況でも緊張しないようにするためには、確かなトラップ技術が身に付いていること、トラップする時に周りの状況が把握できていることがポイントです。
インターセプトやルーズボールの対応で、最も簡単なのは、大きくクリアしてしまうことです。
しかし、来たボールを全てクリアしていては、いつまで経ってもマイボールにできません。
インターセプトやルーズボールをどれだけマイボールにできるかが、試合を有利に運ぶポイントです。
DFが、インターセプトやルーズボールを拾うためにボールに寄って行ったからには、最低でもボールを自分の後ろへ通すことだけは避けなければなりません。
トラップミスしても、トラップが大きくなり自分の前へボールをこぼすだけなら、すぐに守備に切り替えることで対応できます。
しかし、目測を誤ってボールに触れなかったり、トラップミスで自分の後ろへボールをそらしてしまったりすると、チャンスが一転し大ピンチになってしまいます。
そのためにも、膝から上のボールは、体(胸、腹など)で対応する習慣をつけておくと良いでしょう。
【不規則なバウンドのボールに対応する練習法】
インターセプトやルーズボールを拾うためには、不規則なボールをコントロールできる能力を身に付ける必要があります。
この能力は、二人で向かい合ってロングボールを蹴り合うような「対面パス」では身に付きません。
対面パスでは、相手の取りやすいボールを蹴るからです。
今回は、キックボード(壁)を使って一人でできる練習法をご紹介します。
1.キックボードから15m〜20m離れて立つ。
2.大きなバウンドボールが返ってくるよう、インフロントキックでボードの上部に当てる。
3.ボールがボードに当たると同時に前方へダッシュし、ボールを迎えに行く。
4.ダッシュの勢いそのままで、跳ね返って来たボールをトラップ。コントロールしやすバウンドになるまで待たない!
ダッシュの勢いがついたまま胸や腹でトラップするのは、初めは恐怖心があると思います。
しかし、不規則なバウンドボールに対応できるようになれば、いち早くボールを収めることができるため、実戦での大きな武器になるはずです。
もちろんDFだけでなく、どのポジションでも役立つ技術ですので、ぜひ身に付けていただきたいと思います。
上達には、「自分で考え、実践する」ことが不可欠!!
この情報を、自分で考える上でのヒントにしていただければ幸いです(^−^)
   ←前の記事に       <サッカー上達法・目次>にもどる       次の記事に→   

inserted by FC2 system