攻めの姿勢を身に付ける3つの方法 −第140号−

技術レベル:★★★☆☆
前回は、「ボールを持った時、攻めの姿勢を見せることで、相手がプレスをかけにくくなる」というテーマをお送りしました。
そして、「攻めの姿勢を見せるには、技術だけでなく、攻めの思考パターンを身に付ける必要がある」というところまで、お話しましたね。
しかし、思考パターンというのは、頭で理解したところで、パッと変えられるものではありません。
では、どうすれば攻めの思考パターンを身に付けることができるのでしょうか?
今回は、攻めの思考パターンを身に付ける方法についてお送りしていきたいと思います。
【1.対人スキルを身に付ける】
まず、思考パターンの話に行く前に、「攻めの姿勢を取るための大前提」についてお話しておきましょう。
いくら攻めの姿勢を取っても、技術が伴っていなければ、意味がありません。
攻めの姿勢を貫くには、対人スキルが身に付いていることが大前提になります。
「対人スキル」とは何か?
これは、ドリブルで仕掛ける時の間合いやタイミング、ボールを取られない持ち方などです。
このスキルは、『感覚』として身に付いていることが大切です。
なぜなら、試合では、「相手がこう来たら、こう動く」ということを、頭で考えている暇はないからです。
試合では、相手の動きに対して、自然に体が反応しなければなりません。
対人スキルは、一人で練習しているだけでは身に付きません。
対人スキルは、1対1などの対人練習や実戦練習を通してのみ身に付きます。
まだ、対人スキルが未熟だという人は、まず、ベースとなる1対1の練習を繰り返し、対人スキルを体にしみ込ませて下さい。
【2.自分の仕事を意識する】
「パスが優先」、「ドリブルが優先」などという議論は、本来ナンセンスで、パスもドリブルも、自分の仕事をまっとうする手段の1つに過ぎません。
サッカー・フットサルには、ポジションごとに仕事が与えられています。
FWであれば、点を取ることが第一の仕事です。
サイドアタッカーであれば、サイドを崩してチャンスを作ることが第一の仕事です。
あなたの仕事は何ですか?
自分の仕事をハッキリさせ、それをまっとうするという意識を持てば、逃げの姿勢になることは、まずありません。
自分の仕事をまっとうするためのプレーを、最優先に考えるでしょう。
FWがゴール近くでボールを受けたら、まずシュートを考えるでしょう。
サイドアタッカーがサイドでボールを受けたら、ドリブルかSBのオーバーラップを使うなど、まず自分のサイドを崩すことを考えるでしょう。
大げさに言えば、「自分の仕事に、誇りと責任を持ちましょう」ということになります。
しかし、これは、思考パターンの問題なので、頭で理解したところで、パッと変えられるわけではありません。
また、技術のように、体を動かせば身に付くようなものとも、性格が異なります。
思考パターンを変えていくには、自分の意識に働きかけ、徐々に自分を洗脳していく(笑)というアプローチになります。
そこで、おすすめする方法が、『自分の仕事を紙に書き、毎日それを見る』という方法です。
これは、経営コンサルタントの神田昌典さんという方が、目標設定法として紹介している方法です。
紙に書き、それを毎日見ることで、自分の意識に働きかける効果があります。
私も、目標設定をする時は、この方法を使っています。
すぐに効果が出る方法ではありませんが、毎日見ることで、紙に書かれたことが、意識の中に深く刻まれていきます。
お金がかかるわけでもなく、費やす時間も1日1分程度ですので、使わない手はないでしょう。
この方法について、もっと詳しく知りたい方はこちら
     ↓↓↓↓↓
<非常識な成功法則 神田昌典著>
【3.イメージトレーニング】
今回の内容に共感している人は、おそらく、「ボールの持ち過ぎ」で注意されるような人ではないと思います。
むしろ、味方からパスを要求されたら、素直にパスを出したり、味方の姿が見えたら、すぐにパスを出すような人だと思います。
つまり、パスを最優先に考えるような人ですね。
私は、このような人には、もう少しエゴイストになってもらいたいと思っています。
ポジションにもよりますが、攻撃的なポジションであれば、ドリブルを第一に考えるくらいで丁度良い、と思っています。
(※あくまで、パスを最優先に考えてしまう人に対しての話ですよ)
そのためには、自分の中に、ドリブルのイメージを蓄えると効果的です。
ドリブルのイメージが増えることに比例して、ドリブルの優先順位が上がっていくからです。
そこで、おすすめの方法が、映像を使ったイメージトレーニングです。
YouTubeなどで検索すれば、ドリブルばかりを集めた動画が簡単に見つかります。
そういった動画を見て、ドリブルでかわしたり、突破するイメージを蓄えます。
そして、ただ見るだけでなく、『自分自身がプレーしているような臨場感を持って見ること』がポイントです。
自分と同じプレーエリアでの映像であれば、なお効果的ですね。
私の場合は、元ポルトガル代表のフィーゴ氏のドリブルばかりを集めた動画をよく見ています。
フィーゴ氏の映像を選んだのには、2つの理由があります。
1つは、私は、サイドハーフでプレーすることが多く、プレーエリアがかぶること。
もう1つは、フィーゴ氏のドリブルが、スピードに頼ったものではないことです。
私は、あまり足が速くありません。
そのため、スピードを活かしたドリブル突破の映像を見ても、イメージが湧かないのです。
そこで、同じサイドプレーヤーでも、フェイントを使ったり、相手の重心を見極めるスタイルのフィーゴ氏を選んだのです。
私は、気が小さいので、味方からパスを要求されると、条件反射で出してしまいがちです(笑)
しかし、「これでは、サイドプレーヤーとしての仕事をまっとうできない」と考え、意識的にドリブルのイメージを多く蓄えるようになりました。
その効果はてき面で、1試合にチャンスを作る回数は、大きく増えました。
しかし、もともと気の小さい人間なので、このイメージトレーニングは、継続的に行っていく必要があると感じています。
試合に出ても、ミスをしないよう無難なプレーをこなしているだけで、本当に楽しいでしょうか?
与えられたポジションの役割を果たしてこそ、充実感があるものだと思います。
長友選手のように、失敗を恐れず、積極的にチャレンジしていきましょう!
上達には、「自分で考え、実践する」ことが不可欠!!
この情報を、自分で考える上でのヒントにしていただければ幸いです(^−^)
   ←前の記事に       <サッカー上達法・目次>にもどる       次の記事に→   

inserted by FC2 system