これだからディフェンスは面白い! −第192号−

技術レベル:★★★☆☆
先月お送りしたのは、自分のマーク相手にパスが渡る場面での戦術でした。 今回は、その段階のもう一つ手前から考えてみましょう。 ディフェンスとオフェンスに一人ずつ加え、2対2の局面になります。 ディフェンスとオフェンスに一人ずつ加わることで、自分とマーク相手の関係だけでなく、味方のDF、もう一人のオフェンスとの関係も考える必要が出てきます。 1対1の時よりも視野を広げる必要があるのです。
【1.2対2の基本ポジションと役割】
2対2のディフェンスは、次のような役割分担になります。 まず、ボールホルダー(ボール保持者)に対応するDF(1stDF)が、直接ボールにアプローチします(チャレンジ)。 そして、もう一人のオフェンスに対応するDF(2ndDF)は、自分のマークを見ながら、1stDFが抜かれた時のカバーも請け負います(カバー)。 この二人の役割を「チャレンジ&カバー」と呼びます。
1stDFの役割(チャレンジ)
・ボールホルダーに対するアプローチ ・2ndDFの指示に従い、コースの限定を行う
2ndDFの役割(カバー)
・もう一人のオフェンスのマーク ・1stDFのカバー ・1stDFに対する指示
また、オフェンス間でパス交換が行われ、ボールホルダーが変わると、DFの役割も変わります。 それに伴い、ポジショニングの変更が行われます。 ポジショニングの変更をしている間は、マークから離れる形になります。 その時間を少しでも短くするため、ポジショニング変更は素早く行うことが大切です。 <図解> http://soccer-futsal.sakura.ne.jp/192-1.pdf 2対2のディフェンスはこの状態が基本ですが、この動作を繰り返しているだけではボールを奪うことはできません。 ボール奪い方でベストなのは、1stDFのアプローチでボールが奪えることです。 しかし、相手のレベルが上がるほど、それは難しくなってきます。 そこで、二人のDFで協力して数的優位の局面を作り出し、ボールを奪います。 まず、相手にドリブルをさせてボールを奪う方法を見ていきましょう。
【2.ドリブルさせて奪う】
<1.まず、2ndDFが1stDFに対して、オフェンスのパスコースを消すよう指示します>
・2ndDFは、1stDFに指示を出すタイミングを見極めることが大切です。 <2.1stDFはその指示に従い、パスコースを消すポジショニングを取ります>
・1stDFは、パスコースを消しつつ、抜かれないポジショニングを取ることが大切です。 ・これにより、ボールホルダーの選択肢は、ドリブルに絞られます。 <3.ボールホルダーが縦にドリブルしてきたところを二人で挟み、ボールを奪います>
・もう一人のオフェンスのマークを離すため、「必ずボールを奪う!」という心構えでプレスをかけることが大切です。 <図解> http://soccer-futsal.sakura.ne.jp/192-2.pdf 二人でプレスをかけに行くことを「ダブルマーク」と言います。 ダブルマークに行くと、もう一人のオフェンスがフリーになるというリスクを伴います。 そのため、必ずボールを奪うことが大切です。 <図解> http://soccer-futsal.sakura.ne.jp/192-3.pdf
【3.パスを出させて奪う】
<1.まず、2ndDFが1stDFに対して、縦へのドリブルコースを消すよう指示します>
・2ndDFは、1stDFに指示を出すタイミングを見極めることが大切です。 <2.1stDFはその指示に従い、ドリブルコースを消すポジショニングを取ります>
・コースを消したつもりでも1stDFが抜かれる可能性は消えていません。  2ndDFは、パスが出るまでは1stDFのカバーも頭に入れておくことが大切です。 <3.もう一人のオフェンスにパスが出されたところを二人で挟み、ボールを奪います>
・DFは、ボールの移動中に十分に間合いを詰められるよう準備しておきます。 ・1stDFは、バックパスのコースを消しながらプレスをかけます。 ・もう一人のオフェンスのマークを離すため、「必ずボールを奪う!」という心構えでプレスをかけることが大切です。 <図解> http://soccer-futsal.sakura.ne.jp/192-4.pdf ここでも、もう一人のオフェンスのマークを捨ててプレスをかけるため、中途半端なディフェンスをするとピンチを招いてしまいます。 「寄せ切れない」と判断した場合は、プレーを切り替え、もう一度仕切りなおすことも大切です。 <図解> http://soccer-futsal.sakura.ne.jp/192-5.pdf
グループでのディフェンスは、相手をコントロールしながら守備をすることができます。 このようなプレーができたら、きっとディフェンスが楽しいものになるでしょう。 経験の浅い人は、このようなディフェンスのイメージを持つことが難しいと思いますが、訓練次第でできるようになります。 何事も、やってみなければできるようになりません。 まずは、失敗してもいいのでチャレンジしてみることです。 サッカーの試合は11対11ですので、実際にはもっと広い視野が必要ですし、関係性も複雑になります。 しかし、いきなり11対11では把握対象が多くなり過ぎ、効果的な練習になりません。 まずは、2対2という最小単位のグループ戦術を身に付けましょう。 それから、徐々に関わる人数を増やしていくと良いと思います。 来週は、プレミアム版の配信日。 プレミアム版では、今回の2対2から一歩進んだ「3対3の守備」についてお送りしたいと思います。 登録月は無料でお読みいただけるので、ご興味のある方はぜひどうぞ! ご購読はこちら!   ↓↓↓ 【3分で分かる!サッカー・フットサル上達法 プレミアム】 http://www.mag2.com/m/0001311830.html
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