生涯現役・親睦第一・勝敗第二のサッカー活動を通じて、健康で楽しくサッカーができるクラブです。
プロのプレーヤーを参考にするための2つのポイント −第114号−
技術レベル:★☆☆☆☆ プロのプレーヤーを手本にするメリットは、何といってもレベルの高いプレーでしょう。 アマチュアプレーヤーのプレーは、プロのプレーの影響を大きく受けます。 例えば、最近のブレ球ブームは、本田圭祐選手やC.ロナウド選手の影響でしょう。 また、オフサイドトラップ、サイドバックのオーバーラップといった戦術は、アマチュアでも一般的ですが、これらも元はプロのプレーをアマチュアが真似したことから始まりました。 このように、プロのプレーは、アマチュアのプレーに大きな影響を与えます。 時に、「ブレ球」のような技術革命を引き起こし、アマチュアプレーヤーに新たな可能性を示してくれます。 では、プロのプレーを手本にする時のポイントを見ていきましょう。 【1.定期的に生で観戦する】 1つ目のポイントは、定期的に生で観戦することです。 プロを手本にするといっても、一緒にプレーできるわけではありません。 TVやスタジアムで観戦することになります。 このため、チームメイトを手本にする場合と違い、そのプレーの凄さを体感することはできません。 これが、プロを手本にする場合の最大の欠点と言えるでしょう。 観戦の効果を最大にするためにも、できるだけ体感に近い環境で観戦したいものです。 プロを手本にする場合、多くの人は、TVなどの映像を参考にすると思います。 確かにTVでもレベルの高いプレーは見られるのですが、映像だけでは、いまいち臨場感に欠けてしまいます。 小さな画面の中では、距離感やスピード感が正確に把握できないからです。 これに対し、生で観戦すると、まさに目の前でプロのプレーが展開されます。 目の前での出来事なので、距離感やスピード感が正確に把握できます。 プロのロングキックは、どのくらいの距離が出て、どのくらい正確なのか? プロのパススピードは、どのくらいの速さなのか? また、受け手は、どのくらいの速さのパスをコントロールしているのか? ディフェンス時、どのくらいの速さのプレッシャーをかけているのか? オフェンスは、どのくらいの速さのプレッシャーをかわしてプレーしているのか? こういったことが実感できるため、ボールを止めて蹴る、という何気ないプレーにも、レベルの高さを感じることができます。 プロの試合をスタジアムで観戦した次の日は、1つ1つのプレーに妙に気を使うようになったりします(笑) このような感覚は非常に大切で、実感が伴うことで、上達の限界値が引き上げられるのです。 もちろん、全ての試合を生で観戦することは不可能だと思いますが、定期的にスタジアムへ足を運び、自分に刺激を与えることは、サッカー・フットサルの上達に大きく役立つでしょう。 【2.プレーの裏舞台を知る】 2つ目のポイントは、プレーの裏舞台を知ることです。 プロの1つ1つのプレーの裏には、色々な意図があります。 レベルの高いプレーヤーほど、奥深くまで考えているものです。 例えば、あるプレーヤーが、ボールを持ったら、必ずドリブル突破を仕掛けていたとします。 一見無謀とも思える場面でもドリブル突破をガンガンを仕掛けては失敗していたら、あなたはどう思いますか? 恐らく、「もっと周りを見ろよ」とか「もっと考えてプレーしろよ」などと思うことでしょう。 しかし、実はこのドリブルには、「相手の注意を自分に引き付ける」という意図があったとしたら、どうでしょうか? 相手の頭の中にドリブルを印象付け、相手の注意を自分に引き付け、味方をフリーにすることができたら、パスに切り替えるのです。 これにより、相手は、ドリブルか、パスか、混乱することでしょう。 このような駆け引きは、オン・ザ・ボール(ボールを持った場面)だけに行われるのではありません。 むしろ、オフ・ザ・ボール(ボールを持っていない場面)で行われることの方が多いのです。 例えば、あるFWが、試合開始直後からDFラインの裏を狙う動きをしていたとします。 当然、相手DFは、DFラインの裏を取られることを警戒します。 実は、このDFラインの裏を狙う動きには、「相手DFラインを下げさせる」という意図があります。 DFラインの裏を狙うそぶりを見せていると、徐々に相手DFラインが下がってきてMFとDFの間にスペースができます。 そのスペースを自分で使ってポストプレーを行ったり、味方のMFに使わせてポゼッションを行うことが真の目的なのです。 その他にも、チーム内での役割、試合の状況などが判断に関わっている場合もあります。 「良いプレーヤー」というのは、ただテクニックが高いとか、フィジカルが高いというだけでなく、このような空気を読んだプレー、頭を使ったプレーができるプレーヤーのことを言うのです。 プロのプレーを手本にする時には、このような「プロの思考」も踏まえて見ると、より効果的です。 しかし、このようなプレーの裏にある意図は、試合を見ているだけでは気付きにくいものです。 では、どのようにしたら、プロの思考を知ることができるのでしょうか? 最も効果的な方法は、本人に直接聞いたり、一緒にプレーすることですが、強力なコネがなければ、これは難しいでしょう。 一般人にもできる方法として考えられるのは、TVのインタビューを聞いたり、雑誌のインタビュー記事を読んだり、本人の著書を読んだりすることです。 間接的ではありますが、試合中、プロが何を考えてプレーしているかをうかがい知ることができます。 プレーだけでなく、「思考」も手本にすることで、より効果的なプレーができるようになるでしょう。 【どーなオススメの一冊】 サッカーの見方は1日で変えられる 木崎伸也著 http://www.amazon.co.jp/gp/product/4492043756?ie=UTF8&tag=bloglived09a1-22&linkCode=as2&camp=247&creative=1211&creativeASIN=4492043756 観戦しながら戦術の基礎を学べる内容になっています。 戦術を学んだことがない方にお勧めの一冊です。 以上、プロのプレーヤーを手本にする時のポイントを見てきました。 最後に、プロのプレーヤーを手本にする時の注意点をあげておきます。 プロの技術、戦術理解度、フィジカルは、アマチュアプレーヤーよりもずっと高いレベルにあります。 さらに、毎日プロのコーチ、トレーナーをつけたトレーニングを行っているのです。 そんなプロのサッカー・フットサルをそのままアマチュアプレーヤーが再現することは、不可能に近いでしょう。 プロのプレーを手本にする時には、自分の技術、戦術理解度、フィジカルを踏まえ、自分に合ったレベルに落とし込む必要があります。 つまり、ある程度の妥協ラインを作っておくことが大切なのです。 高すぎる理想は、思い通りにいかないストレスを抱える原因になってしまうので、気を付けてください。 上達には、「自分で考え、実践する」ことが不可欠!! この情報を、自分で考える上でのヒントにしていただければ幸いです(^−^) ←前の記事に <サッカー上達法・目次>にもどる 次の記事に→