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パスコースもない!スペースもない!さあ、どうする! −第106号−
技術レベル:★★★☆☆ 答えに行く前に、まず、どうしてそのような状況に陥ってしまうのかを考えてみましょう。 主な原因は、次の4パターンに分けられると思います。 <1.パスの受け方が悪い> サポートに入るタイミングが悪かったり、チェックの動き(フェイク)を使ってマークを引き離していないために、パスを受けた時に余裕がなくなる。 <2.パスを受けてから、次のプレーを考えている> パスを受けてから「何をしようか」と考えているため、判断が遅くなり、余裕がなくなる。 <3.出し手のパスのタイミングが悪い> 出し手の判断が遅く、パスのタイミングが遅いために、パスを受けた時には相手に寄せられてしまい、余裕がなくなる。 <4.周りのサポートの仕方が悪い> 周りの味方が、ボールの動きに連動してサポートに入っていないために、パスコースがなくなってしまう。 この内、1、2は、自分自身のスキル不足が原因となっています。 この場合は、「パスコースがない!」と嘆く前に、まず自分のスキルアップに努める必要があります。 3、4は、味方のスキル不足が原因となっています。 この場合は、パスを受けたプレーヤーが、味方のスキル不足を補う必要があります。 そして、これが今回のメインテーマになるわけです。 パスコースがない、ドリブルするスペースもない・・・ そんな時に取るべき選択肢は、ボールキープです。 この場合のボールキープには、2つの目的があります。 1.味方がサポートに入る時間を稼ぐ 2.相手を引き付けることで、味方をフリーにする このようにボールキープにより、新たにパスをつなぐ流れを生み出すことができるのです。 【ボールキープのポイント】 新たにパスを流れを生み出すボールキープをするには、3つのポイントがあります。 <1.相手とボールの間に体を入れる> これは、ボールキープの基本中の基本ですね。 相手とボールの間に自分の体を入れて、相手をブロックすることでボールを守ります。 特に、今回の事例のようなスペースがない所では、無闇にボールを動かせません。 どっしりと構え、相手をブロックしすることで、味方がサポートに入る時間を稼ぐことができるのです。 <2.ボールを体から離し過ぎないトラップ> ボールキープに入る前には、トラップしてボールをコントロールする必要があります。 この時、相手DF(自分のマーカー)から逃げるようなトラップでボールを体から離し過ぎると、上手くボールキープができません。 今回の事例では、自分の周りにあまりスペースがありません。 そのため、相手DFから逃げるようなトラップでボールを動かし過ぎると、別のDFに捕まってしまいます。 今回のようにスペースのない状況でボールキープする時は、敢えてボールを足下に納め、プレスに来た相手は自分の体でブロックすることがポイントです。 <3.視野を確保できる側の足でボールキープする> せっかくボールキープしても、視野の確保ができていなければ、その後のプレーに支障が出ます。 例えば、右サイドハーフが、右サイドバックからパスを受けてボールキープする場合を考えてみましょう。 右サイドでパスを受け、右足でボールキープしようとすると、タッチライン側に体を向けることになります。 すると視野の確保ができないため、いくら味方がサポートに入っても見えません。 この場合、左足でボールキープすることが理想的です。 左足でボールキープすれば、ピッチ中央側に体が向くため、視野の確保が可能になるからです。 しかし、右利きのプレーヤーの場合、左足でボールキープするには、高い技術が必要になります。 左足でボールキープするのが難しいという人は、自陣側に体を向け、相手を完全に背負う形でのボールキープをオススメします。 相手を背負う形なら、右足でボールキープしても、ある程度の視野の確保が可能になります。 ボールキープできたことに満足するのではなく、その後のプレーも考えたボールキープをすることが大切です。 ボールキープといっても、時間にすれば1〜2秒、長くても3秒程度のタメを作ることができれば十分です。 この数秒のタメが作れるかどうかで、ボールのポゼッション率が大きく変わってくるのです。 上達には、「自分で考え、実践する」ことが不可欠!! この情報を、自分で考える上でのヒントにしていただければ幸いです(^−^) <サッカー上達法・目次>にもどる 次の記事に→