生涯現役・親睦第一・勝敗第二のサッカー活動を通じ人生の生き甲斐を満喫する60歳以上のサッカーチームです。
状況判断を高めるための4つのポイント(後編) −第132号−
技術レベル:★★★☆☆ 【3.味方の特徴を知る】 サッカー・フットサルは、点を取らなければ勝てません。 当然ですが、試合では相手が点を取らせないよう妨害してきます。 そのような中で点を取るには、パスの出し手も受け手も、相手の先手を取って動かなければなりません。 味方FWが相手の逆をついてフリーになる! その瞬間にパスを出す! 特にゴール前でシュートに結び付けるためには、このような素早い判断が不可欠になります。 ここで質問です。 あなたのチームメイトのFWは、どんなプレーが得意ですか? いかがでしょうか?答えられましたか? この答え、つまり、「チームメイトの特徴を知ること」こそ、素早い判断をするために大切な要素なのです。 例えば、味方のFWにポストプレーが得意なA選手と、DFラインの裏へ抜け出すのが得意なB選手がいたとします。 A選手にパスを出す場合、まず考える事は「足下へのパス」です。 なぜなら、A選手の得意なプレーはポストプレーだからです。 A選手の足下にパスを入れ、ポストプレーでタメを作ってもらえば、そこからチャンスを作ることができます。 これに対し、B選手にパスを出す場合、まず考える事は「DFライン裏へのパス」です。 なぜなら、B選手の得意なプレーはDFラインの裏へ抜け出すプレーだからです。 B選手の抜け出しに合わせてタイミング良くパスを出せば、一気にビッグチャンスにすることができます。 このように、同じFWへのパスでも、相手によって「どこに出すのか?」が変わってきます。 相手によって、パスの優先順位を変えることは、非常に高度な状況判断です。 味方の特徴を知ることは、このような高度な状況判断を素早く行うために、欠かせない要素なのです。 2月6日に行われたインテル対ローマの試合(長友祐都選手のインテルデビュー戦)でのことです。 後方からパスを受けたスナイデル選手が、ワントラップで前を向きました。 次の瞬間、相手DFラインの裏を狙っていたパッツィーニ選手の前にピンポイントのパスを出したのです。 完全に裏を取られ、慌てたローマのDFは、ペナルティエリア内でファウルを侵し、PKとなりました。 <インテル‐ASローマ ハイライト> ※1:36〜のスナイデル選手のプレーに注目!! この一連のプレーで注目していただきたいのが、スナイデル選手の判断の早さです。 「パッツィーニ選手の位置を、いつ確認したんだ!?」というようなタイミングでパスを出しています。 パッツィーニ選手は、DFラインの裏へ抜け出すのが得意なFWです。 おそらくスナイデル選手は、パッツィーニ選手の特徴をよく理解していたのでしょう。 そのため、このような素早い判断が可能だったのだと思います。 【4.自分自身にOKを出す】 4つ目のポイントは、メンタル的な要素になります。 前々回のメルマガでも同じテーマを取り上げたので、記憶に新しい人もいるかもしれませんね。 <上達の可能性を閉ざす決めつけ> http://archive.mag2.com/0000272002/20110304183000000.html たとえ、あなたが大人になってからサッカー・フットサルを始めた出遅れプレーヤーであったとしても、それは「あなたが活躍していけない理由」にはなりません。 あなたが点を獲ってもいいんです。 あなたがアシストをしてもいいんです。 あなたがハットトリックを決めてもいいんです。 あなたが経験者にディフェンスの指示を出してもいいんです。 「自分は出遅れプレーヤーだから・・・」、「自分は初心者だから・・・」と遠慮していては、決して積極的な判断はできません。 「ミスをしなければOK」という無難なプレーに終始してしまいます。 「自分自身にOKを出す」、つまり「自分で勝手に制限をつけない」ということです。 点を獲るあなた、アシストをするあなた、ハットトリックを決めるあなた、ディフェンスの指示を出すあなた・・・ 「こんな自分がいてもOK」と、あなたが積極的な自分にOKを出せば、あなたの判断も積極的なものに変わるでしょう。 失敗すればボールを失うが、成功すればビッグチャンスになる。 そんなギリギリの局面で、積極的なプレーを選択するか?無難なプレーを選択するか? その判断は、最終的には、こういったメンタル部分に委ねられます。 良い判断をするためには、スキル面の充実と共に、メンタル面の充実も不可欠なのです。 上達には、「自分で考え、実践する」ことが不可欠!! この情報を、自分で考える上でのヒントにしていただければ幸いです(^−^) ←前の記事に <サッカー上達法・目次>にもどる 次の記事に→