対戦相手をちゃんと見ていますか? −第165号−

技術レベル:★★★★☆
サッカー・フットサルにおける足の速さや体の強さ、技術の高さといったものは、何を基準にして言われるのでしょうか? チームメイトではありません。 全国平均でもありません。 基準となるのは、「対戦相手」です。
例えばドリブルを仕掛ける時、チーム内では足の遅いプレーヤーであっても、マッチアップする相手がもっと足の遅いプレーヤーだったらどうでしょうか? スピード勝負を仕掛ければ、高確率で勝てる見込みがあります。
反対に、チーム一の俊足プレーヤーであっても、マッチアップする相手がもっと足の速いプレーヤーだったらどうでしょうか? スピード勝負を仕掛けても、勝てる見込みは低いでしょう。 となれば、フェイントやパスワークなど、別の手段で突破しなければならなくなります。
このように、試合を有利に進めるためには、自分と相手を比較することが大切になります。 相手に比べ、自分のどの部分が勝っているのか? 相手に比べ、自分のどの部分が劣っているのか? これが分かれば、劣っている部分での勝負は避け、勝っている部分で勝負することができます。
【自分と相手を比較する方法】
では、自分と相手を比較するには、何をすればいいのでしょうか? リーグ戦の相手であれば、何度か対戦する機会があります。 試合を見る機会も何度かあります。 これらデータから、相手の強みと弱みを分析することができます。
しかし、その日初めて対戦相手を見るというケースもあります。 フットサルの1Day大会や、サッカーの天皇杯予選などがそれに当たります。 ボール扱いなどの技術面は、アップを見ていれば、ある程度までは把握することができます。 しかし、個々のレベルがどれくらいなのか? 何が強みで、何が弱みなのか? 攻撃的なチームなのか、守備的なチームなのか? こういった詳細は、試合が始まるまで分らないので、試合中に分析していくしかありません。
例えば、私の場合は次のような方法を取っています。 私は、サッカーではサイドハーフをメインに務めています。 サイドハーフの攻撃の一番の仕事は、自分のサイドを崩してチャンスを作ることです。 そのため、サイドで1対1の状況になった時は、まず自分の得意な抜き方を仕掛けるようにしています。 1回目の勝負で、自分の得意な抜き方が通用する相手か、しない相手かを確認するためです。 通用すると分かれば、その後もボールを持ったらドンドン仕掛けます。 通用しないと分かれば、別の抜き方、味方との連携など、別の手段を使います。
相手の力の分析は、早ければ早いほど、それだけ試合を有利に進められる時間が長くなります。 そのため、1回目の勝負を分析の場にしているのです。
【何を分析すればいいのか?】
サイドハーフの場合は、1試合を通して、同じ相手と何度もマッチアップします。 そのため、その相手の力を分析することが主になります。 しかし、ポジションによって分析する項目は変わってきます。
例えばボランチの場合、攻撃時はドリブル勝負よりも、味方にパスを供給することが主な仕事になります。 そのため、もっと広い視野で分析する必要があります。 自分のチームは相手チームに比べ、どのポジションが勝っているのか? また、どのポジションが劣っているのか? この点を分析し、勝っているポジションが攻撃の起点になるようにパスを供給していくことになるでしょう。
あなたの場合は、何を分析していく必要があるでしょうか?
【分析能力を高める方法】
相手の力の分析が早ければ、それだけ試合を有利に進められる時間が長くなります。 では、分析能力を高めるには、どうしたらいいのでしょうか?
これは、色々な相手と対戦し、試合経験を積むに尽きます。 社会人サッカー・フットサルは、色々な相手と対戦する機会があります。 若者チーム、オジサンチーム、経験者チーム、素人チーム・・・ 足の速い相手、体の大きな相手、削ってくる相手、技術の高い相手・・・
色々な相手と対戦し、「こういう相手には、こう対応する」という引き出しを増やしていくことで、分析能力も高まっていきます。 もちろん、練習によって自分自身の能力を高め、対応できる相手の幅を広げていくことも忘れずに!
上達には、「自分で考え、実践する」ことが不可欠!!
この情報を、自分で考える上でのヒントにしていただければ幸いです(^−^)
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